【超低床車両の導入】

(グリーンムーバー登場)

 これが新しい電車です。「グリーンムーバー」(注)と名づけておりますが,3月の下旬に1号車が入ってまいりまして、秋には2、3、4号車が入って来ます。あと3年ないし4年ぐらいで毎年4両ぐらい入れたいと思っております。

 だいたい22編成ぐらい揃えて宮島線と市内線の直通をベース時は大体それでオール低床になるくらいにやって利便性を上げたいと考えています。これは長さが30.52メートルあります。幅が2.54メートル、5車体の連接車です。通常ですと連接部に台車が入るんですけど、これの特徴は1、3、5両目に台車入ってまして5車体なんですが、3台車になっておりますところが変わっているところで、2両目と4両目はキャビンといういわゆる客室専用になってます。

 前頭部の部分はグラスファイバーで作った型のものでいわゆるモジュール方式と呼ばれるもので如何様にも組み合わせが出来るものです。ですから2連接にも出来るし、3連接、5連接、7連接も出来ます。

(近代化補助金と言う運輸省の補助金)

 先週これの出来ばえをアルナ工機の役員さん二人と日本シーメンスの部長さんと私の4人で行ってきたんですが,まだまだ、あまり出来ていませんでした。3月下旬にほんとに出来るのかなと心配になってるんですが、昨日も情報交換したんですがなかなか難しい、まあそうは言いながら、これは近代化補助金と言う運輸省の補助金を頂くようになりまして10年度の公金なんで、運輸省の方から納期が3月20日でその検査に3月23日と24日に来ると、運輸省が見に来るんですね、まあその時までに出来とればいいなと思うんですが、入ってなかったら私のクビが飛ぶもんですから、大変なところまで来ておるんですけれども、ここにもアルナ工機の関係者が来ておられますが、今必死でやって貰っております。

 まあこの車両の特徴は軽いとうことです。全部アルミのもので従来より随分軽いんです。そのために経済的に速度も加速度もいいし、乗り心地もたいへん良いということで、一編成の値段が大体3億4千万,そのうち今の補助金が1億円頂く事になっていて、この補助金も国が半分、地方が半分ということで、運輸省が5千万、県が2千5百万円で沿線の市町村が2千5百万円を走行キロ割合で負担すると言う事であります。

 これの定員が150%ほど詰めますと280人くらい乗れるということで輸送効率は非常に高い、それから低床車でありますから、当然ステップまでが33センチ宮島線のホームが30センチでありますから3センチ差、満員になりますと車両が下がりますからほとんどフラットになります。ですから車椅子とかベビーカーとかお子さんとかお年寄りは非常に乗り降りがしやすいと言う事になります。

 市内線になりますとホームが25センチですので8センチさになりますが、ちょっと前を浮かせば楽に乗り降りが出来ます。

(熊本の場合)

 熊本さんの場合にちょっと不満が出たのは、車両は超低床で乗り降りがしやすいのですが,電停の幅が狭い電停だったので60センチとか70センチとかで車椅子が上がれない幅だったんですね.高さも15センチくらいで低かった、なおかつ15センチくらいの差があった、それから電停によっては歩道橋で降りるような事でしか行き来ができないようなことで、移動制約者にとっては非常に使いづらいものでした。それから一編成だけでしたから、乗ろうと思ってもいつ来るか分からない、1時間おきの間隔で運行回数が少なかったものですから何とかしてくれという要望が非常に強かったです。便利なのは便利で良く分かったので市議会のほうも予算付けていいただいて、2編成を今造っております。この春からは3つで走るようになりますのでかなり熊本の場合は利便性は向上されるのではないかと考えています。

(軌道法の特別認可)

 長さは軌道法の30メートルというのを52センチオーバーしております。そのために、車両製作確認申請と言うのを出しますが、買ってから申請でうんぬんといった場合にノーといわれては困りますので、昨年、購入しようかどうしようかと言ったときに、すぐに運輸省と建設省のほうに参りまして話をしましたら軌道法には特別認可というのがあるんですね。原則はこうだけども市町村には事情があるから特別に認可しよう、特認と言う奴なんですが、いわゆる特認をいただけるというのでそれを基にこれで行こういうのでズーといままで進めていたんですが、軌道法はなぜ運輸省と建設省なのかというのはですね、これは道路を走るために道路を管理する建設省も管理監督の権限を持っている、監督義務があると言うので建設省が入っているんです。

 地下鉄の場合には運輸省、運輸大臣の認可だけですみますが、軌道法の場合には運輸大臣と建設大臣の認可が要るんです。変わっているのが大阪市の交通局、地下鉄ですが、あれは本来なら鉄道事業法でいくべき所を軌道法で行ってるんですね、ですからあれは建設省も絡んでる地下鉄と言う事になります。それから新交通システム。あれは軌道法です。ですから運輸省、建設省、両省が絡んでいます。

 乗り込みの断面も従来ですと段差がありますから,二人がかりで抱えて上げなきゃいけないとということになってましたが,今度はそのまま自分でも上がれるということになっています。


(注)「路面電車を考える館」に「グリーンムーバー」のページがありましたのでリンクさせていただきました。(Web担当)


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