低床式LRV試乗会行われる

近畿車輛竃{社工場にて

 昨年11月12日,秋晴れの下,低床式LRVの説明会および試乗会が行われました。

 近畿車輛は,アメリカニュージャージ州から低床式タイプとしてはじめてのLRVの注文を四五両受けました。車両の70%が低床で,高齢者や身障者もスムーズに乗降できる設計になっています。スイスの車両メーカSIG社から技術導入をして開発を進めていたもので,日本の車両メーカーで抵床型を量産するのは始めてだそうです。

 試作車を現地に送る前に,同社工場内で一般公開および試乗会が行われました。

 参加者の注目を集めましたのが,DBOM(Desin,Built,Operate,Maintain)契約という方式でした。これは,一種の民営化で,発注者(当局)のリスクを軽減するものです。15年間のLRV運転手の教育・保守点検コスト及び保守用部品の供給契約を含めての車両納入価格が設定されているということであります。

 リスク分担契約内容のうち特筆すべき点は,車両メーカー側の原因による故障によって車両が運休すれば,契約金額が減額されるという点であります。仮に,車両の運行率が90%にダウンすれば,車両の保守料金が,例えば,10%あるいは20%といった具合に減額されと言うことであります。

「怪我と弁当は本人持ち」と言う日本的な発想からは想像も出来ないような契約内容であります。極めて合理的なドラスティックな発想だと言うのが,見学会での説明を受けての感想であります。

 こういう契約内容が,ニュージャージ州で70%低床式LRVを選択させた背景だとも理解することが出来るものではないでしょうか。

 本研究会の長山代表も,「必ずしも100%低床式にこだわる理由はないのではないか」ということを見学会の様子を報告した際に披瀝されました。

 100%低床式は,最新の開発技術でありますので,保守点検に若干の不安材料無きにしもあらずと言うことが,まま,いわれることが御座います。

 安定した運行を在来の技術の組み合わせで提供すると言う堅実な方法を発注者,車両製作担当者側が選択されたものでありましょう。

 LRV試乗の感想でありますが,音も静かで,乗り心地は快適そのもと言うことができます。路面から僅か35pの低床式であるということも大変魅力的でありました。

 本研究会としては,研究会二周年記念イヴェントとして2〜3日間程度の展示・試乗会が,枚方市内で実現できれば,という希望的観測を表明したいと言うことであります。そのことが,一気加勢に世論が喚起できるものと期待することが出来るからであります。

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写真提供:近畿車輛(株)

NJT向LF−LRV基本諸元

全長:〔アンチクライマー間〕26740o
〔カプラー間〕27440o
全幅:2680o
定員:190人(着席:68人,立席:122人)
軌間:1435mm
床面高〔低床350mm〕〔高床890mm〕
総重量:45ton
車輪径:660.4mm
床面高:〔低床350mm〕〔高床890mm〕

枚方・LRT研究会会報第3号目次へ戻る