どのようなLRTを考えるか

 どのような路線を考えるかの問題は皆で検討すべきところです。皆さんはひょっとすると都市の中だけの単一路線だけを考えられるかも知れません。ストラスブールのLRTは素晴らしいものですが1系統だけです。私はそうではなく、ネットワークを是非とも考えたいと思います。ネットワークで優れている都市としてはスイスのチューリッヒがあります。チューリッヒが一番最初に低床式を取り入れたところです。日本ではあまりチューリッヒに注目していませんが、私は注目に値する都市だと思います。都市間移動のLRTとしてはカールスルーへやマンハイムがあります。かなりの距離のそういう路線があっても良いと思います。このような点も研究していかなければならない点だと思うのです。

 LRTの良さを市民の方々に知っていただいて、多くの方の賛同がなければ実現は不可能であります。どういう風に皆さんに理解してもらうようにするか、先ほどのVTRにありましたようにストラスブールの副市長でしたか、自分たちはLRTの良さと必要性を数十回にわたって市民の人たちに話したと言っておられました。生半可なことで多くの人たちの賛意、賛同を得ることはできないかも知れませんが、自分たちが本当に良いと思い、市民の皆さんのためになると思うことを、多くの人たちに理解してもらっていくことの中にも、私はロマンがあると思っているわけであります。

 ちょっと予定の時間をオーバーしてしまいました。皆さんに見ていただきたいこともまだありましたが、私の話はこれで終わらせていただきます。どうも長時間熱心に聞いていただきまして誠に有り難うございました。(拍手)

輸送量比較】
鉄道・地下鉄 [8両編成]

50,000人

モノレール・新交通システム[6両編成] 10,000人
路面電車[2両編成] 5,000人
路面電車[4両編成] 1,0000人
バス 2,000〜3,000人
マイカー[車間3秒] 1,200人
輸送能力=毎時―(車両定員×混雑度×編成車両×
一時間当たりの最高運転本数)

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